瑕読了ー。
のろのろ読むとか言っといて早かろうが。
まあそんなことはいいさ。
今回は私的に一番楽しかった。
犯人(便宜上ね)に対する憤りが今回はなくて済みました。
鉄鼠のときと絡新婦のときは本当に読むのやめようかと思いましたから。
宴で終始悲しかったときは本当に、関口に同調したくもなってしまったしね。
でも今回はまだ希望があると思いました。
伯爵の未来にはまだ希望があると思う。
それよりなにより楽しかったのが中禅寺と関口君の仲良しっぷりですが。
前作までは弟子部下組とか敦っちゃんとかわんさと出てきましたから
そっちに気を取られてしまってましたが、今回はまるで姑獲鳥のような少人数制。
師匠上司組と久々の新キャラ(超脇役)しかいなかったですからね。
中禅寺・榎木津・関口が出ずっぱり。
楽しいとしか言えないですね!
久々に姑獲鳥のように憤慨する榎さんも見れたし!
なんてカッコいいんだ憤慨する榎さん・・・
(個人的に榎さんは怒ってる時が一番かっこいいと思うんだ)
今回は関口君は中禅寺のとこには行かないんですけどね。
でもお互いなんかかんかで相手のことを考えてるよね。
でかくて整然とした、まるで図書館のような書斎を見て、京極堂が見たら泣いて喜びそうだとか、
姑獲鳥に対する新たな発見を見て、関口君にも教えてやらないととか、
初対面の客に対してまで「知人です」と言い張るところとか、すべてが仲良しに見える。
(そうとう目が曇ってますか。眼科にかかってくる必要がありそうですか。ほっといてくれー)
前回自分の輪郭の大半を京極堂に依存しているとカミングアウトした関口君は
輪郭が半分戻らないままずいぶん曖昧な状態で榎さんに引っ張り出されたよ。
なんと榎さんが目が見えなくなったとかで。(とてもそんな風には見えないそうだが)
目が見えなくなったのに勝手に動き回ったあげく関くんを振り回して紆余曲折の果てに
猿と呼ばないでくれと言った関くんに「ならタツミと呼ぼう!!」
そして作品終了まで本当にタツミと呼び続けたよー!(それだけ報告したかった)
なにこれ?なにこれ?!榎関?!
私に新たな世界に行けとおっしゃるのですか神(京極先生)よ!!
榎×関一派のバイブルとなるに違いない一冊ですね。
(自分は違うので本当にそうなるかはわかりませんが)
実際、関君は終始榎さんと行動を共にしていて、京極堂が接触したのは最後の100ページほどですからね。
今回中禅寺は榎さんが羨ましかったに違いないよ。
こんなことになるんなら自分に要請が来たときに素直に行けばよかったとか思ったに違いないね。
しかも帰り道で榎さんはタツミタツミって呼び捨てにしてるに違いないわけだから、
「自分のいない間になに親密になってんだこの野郎!!」だよね!!!
京極のいないうちに二人して同じベッドで寝ちゃうわけだからね!可哀想に中禅寺!(大笑い)
(三丁目交差点は中禅寺君の報われない恋路を報われないこと前提で応援しています)
大丈夫だって中禅寺、今回のことで関くんは奥さんを大事にするって決めたみたいだから
榎さんに盗られる心配はないよ!
なんせ榎さんは敦っちゃんとラブラブになる予定だから!(勝手に)
宴でようやく敦っちゃんも榎さんを異性として意識したっぽいから!(妄言)
だから安心して片思いしているがいいよ。
それとも関くんの輪郭のほとんどが自分に依存してるのを知ってて安心してたりするのだろうか。
話自体も今回はすごく気に入りました。
最初から最後まですごくほのぼのと読んでしまった。
関口と中禅寺が別々のルートを辿って二人ともちゃんと真相にたどり着いたときに、
中禅寺は関くんを知人呼ばわりして蔑んでるような態度をとってるけど、
毎回関くんが誰よりも真相にたどり着けるのを知ってて言ってるよなーとか、
関口が大事なものほど遠くになければならないと思ってるの知ってて
知人だって言い張ってるよなーとか、しかもその考え方が姑獲鳥の時からだから
それまでは友人って言っててそこを境に知人なんだろうなーとかいろいろダラダラ考えてました。
こうやって書くとどんだけ必死なんだ中禅寺!!
まぁすべては可哀想な脳みそしか持ってないバカの妄言なんで気にしないでください。
むしろ作品の純粋な読者が見たら怒られる。
あと、今回出番の少なかった木場修ですが、彼曰く、
中禅寺=馬鹿
榎木津=マヌケ
関口=カス
らしいです。なら木場ちゃんはなんなのでしょうかね。
榎さんがなんと評していたか忘れてしまったなぁ。
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